分子式は C27H46O と表される。室温で単離された場合は白色ないしは微黄色の固体である。生体内ではスクアレンからラノステロールを経て生合成される。 名称は1784年に研究者が胆石からコレステロールの固体を初めて同定した際、ギリシア語の chole- (胆汁)と stereos (固体)から名付けられた。加えて化学構造がアルコール体であるため、化学命名接尾辞 "-ol" が付けられる。 いわゆる「善玉/悪玉コレステロール」と呼ばれる物は、コレステロールが血管中を輸送される際のコレステロールとリポタンパク質がつくる複合体を示し、コレステロール分子自体をさすものではない。善玉と悪玉の違いは複合体をつくるリポタンパク質の違いであり、これにより血管内での振る舞いが変わることに由来する。これらのコレステロールを原料とする複合体分子が血液の状態を計る血液検査の指標となっている。 コレステロール分子自体は、動物細胞にとっては生体膜の構成物質であったり、さまざまな生命現象に関わる重要な化合物である。よって生体において、広く分布しており、主要な生体分子といえる。 また、液晶の原材料など工業原料としても利用される。
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